集中講座:現観荘厳論の概要

クンチョック・シタル師からのメッセージ

『現観荘厳論』について

 多くの主要なチベット仏教僧院では重要典籍として『現観荘厳論』を長期にわたって詳しく学ぶカリキュラムが確立されています。『現観荘厳論』は仏教の教理(見解、思想)と実践(修行)の主な典拠であり、『大般若経』の解説でもあります。
 このテキストの内容は、三智と四加行と果である法身の設定です(八現観)。三智を理解するためには四加行という手段に依る必要があり、その手段を用いることで最終的に法身を得られます。
 もう一つの内容は、大乗仏教の五道十地の実践です。主なテーマとして、菩提心や大慈悲、行の内容などを設定し、また四聖諦、二諦、三宝、大乗の仏性論、解脱や涅槃について詳しく解説しています。五道の実践内容は、三十七菩提分法として整理されています。
 インド-チベット仏教の教理と実践について正しく知るためには、このテキストに説かれる内容を知ることが大切であり、不可欠です。

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